競馬で一儲けしたいと考える人は多いと思いますが、そんな方に残念なお知らせです。それは、競馬は金持ちが有利な仕組みになっている!ということ。それも圧倒的に!
ここでは競馬は金持ちが有利が有利である理由と、じゃあ金持ちではない僕たちはどうすればいいのか…ということについて考察していきます。
その前に、基本的な知識として回収率について知っておく必要があるので、まずは回収率の説明をします。
回収率とは
回収率とは、賭けた金額に対して払い出された金額の割合です。
馬券を1,000円購入し、2,000円の払出があれば回収率は200%となり、利益は1,000円。10,000円購入して20,000円の払出でも、回収率は同じ200%です。
当然と言えば当然ですが、同じ回収率でも賭けた金額によって利益は大きく違うということですね。
1億円稼いだ男の回収率
以前、競馬で1億円以上を稼いで話題になった馬券裁判男こと卍氏。彼の1億円を稼いだ数年間の回収率は、実はトータル106%ほどだったそうです。
106%と聞いて意外と低い回収率だと思った人も少なくないはず。それくらいの回収率なら、達成している人はたくさんいることでしょう。にもかかわらず、卍氏のように1億も稼いだという話は聞きません。
もうお気付きかもしれませんが、卍氏が1億もの利益を上げられたのは、購入する馬券の金額が莫大なものだったからです。
例えば、僕は現在1Rに1,500円ほど使いますが、回収率106%ではレースごとの利益はわずか90円にしかなりません。1日4Rを買い続け、1年続けたとしても年間の利益は約35,000円。
同じ106%の回収率でも、賭ける金額によってここまで違いが出るのです!(涙)
競馬は資金力を持つ者が圧倒的有利
同じ回収率106%でも持つ者と持たざる者では、圧倒的な利益の差が出ることがわかりました。
しかし、卍氏はなぜそれほど巨額の資金を持っていたのか…と不思議に思いませんか?どこのボンボンが競馬しとんねん!?と思ったかもしれません。
実は、卍氏は最初から億万長者だったわけではなく、最初の軍資金はわずか100万円だったそうです(わずかでもないけど)。その100万円から軍資金の残高に合わせて購入額を調整し、資金が増えれば購入額を増やすという手法を取っていました。
つまり、競馬で得た利益をふたたび馬券購入に充てることを繰り返し、複利効果によって巨額の利益を上げたということです。
複利効果の威力
かの有名なアインシュタイン(稲田じゃないよ)は言いました。「人類最大の発見は複利やでぇ!」と。
金融の世界には単利と複利があり、それぞれの意味は以下の通りです。
- 単利…元本にのみ付く利息
- 複利…元本+利息にも付く利息
例えば、10,000円に10%の利息がつくと1,000円増えます。その1,000円を元本に足すことで(元本11,000円)、次回の利息は1,100円に増えますよね。
このように利息を元本に含めることで、次第に受け取れる利息が多くなることを複利と言います。複利のスゴイところは、長く続けるほどに利息(利益)が加速度的に増加していくこと。続けるほどに元本が大きくなるので、利息も当然大きくなっていきます。

これは毎月1万円を30年積み立て、年率6.8%(米国株の過去平均リターン)で複利運用したときのグラフです。最初のうちは伸びが緩やかですが、時間が経つにつれて急激に伸びていることが分かるかと思います。
時間が経つと元本が大きくなり、元本が大きくなると利息が増える→さらに元本が大きくなる…というサイクルが出来上がるからですね。雪だるま式に増えていくとも言われます。
なお、毎月1万円を30年積み立てるだけだと元本は360万円。上記の複利運用をした場合、30年後には約1,160万円にまでなっています。卍氏はこの複利効果によって、わずか100万円から106%の回収率で1億円もの利益を手にしたのです(わずかじゃないけど)。
まさに、現代の錬金術師ッ!(弟子入りしたい!)
再現することは可能か?
じゃあ僕たちでも複利の効果を用いて競馬で大儲けすることはできるのか?といえば、理論上は不可能ではないけど、現実的には不可能となります。
なぜなら、卍氏は独自に様々なファクターから期待値の高い買い目を算出し、軍資金の残高に応じた資金配分を自動で行うソフトを開発しているからです。
競馬を趣味としてではなく、完全に投資として行っていると言えますね。
一般人が競馬でそこまで資金を増やせるほどのロジックを組み立てること自体が非現実的であり、試しにやってみたところで上手くいく保証はありません。要は、僕たちのような庶民にはリスクが高すぎるのです。
競馬は金持ちが有利!
悲しいですが、これが現実です。
たとえ庶民が少ない資金からコツコツ利益を上げ、徐々に軍資金が増えていったとしても、同じ予想で今後も利益を上げ続けられる保証はありません。
軍資金が増え、投資額が増えたところで不的中が連続すると、あっという間に利益が吹っ飛んでしまうことでしょう。
こんなことなら、いつも通りチマチマ賭けといた方が遊べたなぁ…なんて後悔する羽目になるかも知れません。
これがお金を持っている人であれば、もともと多くの資金を投じることができるので、単純に多くの利益を上げることができます。
ホリエモンが180万円を当てたとニュースになっていましたが、あれも30万ほど馬券を買っているからで、レース回収率では600%に過ぎません。
軍資金の少ない僕でも的中したときはレース回収率1000%前後がざらにあるので、ホリエモンと同じ金額で買っていれば300万円の払い出しがあることになります。
しかし、実際には1,500円くらいしか買っていないので、払い出しは15,000円前後でしかない。払い出しの金額が多いほうがインパクトがあるので、その内容まで触れるニュースはほとんどありません。
実際には、金持ちは投資額が多いから多くの払い出しを受けているだけで、予想力・馬券力では軍資金の少ない人のほうが優れていることも多々あります。
それでも回収率が100%を超えていれば、金持ちほど勝てる金額が多くなるので間違いなく有利です。
年間1,000万円を投資する人は回収率105%でも50万円の利益。年間100万円しか投資できない人が50万円の利益を得るには、150%もの回収率が必要になります。
金持ちばかり有利になるこんな世の中じゃ…ポイズンッ!!
まとめ
僕のような庶民が競馬で大きく儲けることは、普通の買い方をしていては難しいです。
夢を見るなら三連単やWIN5で大穴を狙い続けることが近道ですが、ほとんどの人は大的中をする前に資金がなくなり、競馬をやめてしまうでしょう。大穴狙いには、一攫千金の裏に大損するリスクがあるのです。
競馬は金持ちが有利という事実は間違いないですが、だからといって競馬を楽しめないことはありません。無理のない範囲で馬券を買い、競馬を長く楽しめるようにすることが、健全な競馬ライフではないでしょうか。

コメント
金持ちと金無しで金持ちが有利は間違いですよ!回収100パーごえのノウハウがあればいずれ追い付きます。金増やしてもその買い方をできる勇気があるか、そこが問われてきます
コメントありがとうございます。回収率が100%を超えていればプラスになるという意味では金持ちも金なしも同じですが、僕はそこに至るまでに違いがあると考えています。
例えば、金なしは1レースに使える資金が少ないため、買い目による資金配分が効率的にできない可能性があります。ド本線を厚く買って抑えを100円だけ買っても、抑えが来たほうが払戻が多くなるといったケースがあるからです。一方、金持ちは抑えはあくまでも抑え、ド本線が来たときが最も払出が多くなる買い方ができるので、回収率も安定しやすいかと思います。
また、同じ回収率でも金持ちのほうがリターンが大きいので、やはり単純に金持ちのほうが有利であるのは間違いないと思います。もちろん、負けるときのダメージが大きいので、相応の予想力があることが前提ですけどね。