競馬では、1番人気が飛ぶレースだけを買えば儲かることをご存知でしょうか?
人気馬ばかり買っていては勝てないとよく言われますが、逆に人気馬が消えるレースを買えば儲かるのです。
しかし、1番人気が馬券内(3着以内)に好走する確率は約65%もあり、そう簡単に飛ぶレースを見付けられるものではありません。ただ、考えようによっては35%は飛ぶ。3回に1回は来ないと考えると、意外といけそうな気がします。
ここでは1番人気が飛べば本当に儲かるのか、1番人気が飛ぶならどんな条件なのかについて考察していきます。
人気別回収率(2017)
【芝・ダートコースのみ対象】
※画像データ失念(スマン)
ご覧のように、1番人気の好走率は約65%・複勝回収率は84%です。
複勝回収率は全人気のなかでもっとも高く、もっとも負けることがなかったとも言えますが、だからといって勝ちやすいわけではありません。
1番人気はオッズが低いため、これ以上の回収率を目指すにはより多くのレースで的中させる必要があります。
しかし、もともとの好走率が高いので、これ以上の的中率を実現するのは相当難しいんですね。それが人気馬は勝ちにくい理由のひとつでもあります。
1番人気が飛ぶと?
複勝は3着以内に入線した馬の人気によって配当が変わります。人気薄が多いほど配当が高くなりますし、被った1番人気が飛んだ場合は単勝より複勝の配当が高くなる珍現象も見られますね。
そして、これが2017年で「1番人気が消えたレースのみ」を対象とした、人気別の回収率です。
※画像データ失念(ス、スマン)
なんと、1番人気が飛んだレースではほとんどの人気で単複回収率が100%を超えています。超人気薄は力のない馬も多いので、このあたりは例外ですね。ちなみに、1番人気が消えるレースで2番人気以下の複勝を全て買っても、トータル回収率は111%を記録しています。
同じように、「2番人気が消えたレース」を対象とした人気別の回収率がこちら。
※画像データ失念(ごめんね)
こちらも全体的に回収率は高くはなりますが、やはり1番人気が飛んだレースに比べるとインパクトは少ないですね。いかに1番人気が飛ぶレースを選ぶことが重要かが分かります(画像ないけど)。
1番人気が飛ぶ(飛びやすい)条件
1番人気と言ってもピンキリなので、条件だけで考えても上手くピックアップできる可能性は低いと思いますが、消えやすい裏付けが考えられるものを挙げていきます。
ダートの昇級戦
ダートでは芝に比べて重賞レースが少なく、馬にかかる負担も芝よりは少ないため、高齢になってもバリバリ活躍する馬が多いです。
つまり、ダートでは能力のピークが長く続き、それが各クラスで高い壁となり、昇級戦で即通用することが芝よりも少なくなります。
馬場 | 出走数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝 回収率 | 複勝 回収率 |
芝 | 571 | 35.6% | 51.7% | 64.6% | 83% | 83% |
ダート | 407 | 32.2% | 46.2% | 56.0% | 75% | 74% |
とくに、中距離よりも短距離で顕著な差が出ており、1400m以下で昇級戦となる1番人気がいれば、疑ってみるといいでしょう。
また、前走10着以下だった馬の成績も芝とダートで極端に違います。
馬場 | 出走数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝 回収率 | 複勝 回収率 |
芝 | 83 | 33.7% | 51.8% | 61.4% | 100% | 93% |
ダート | 87 | 23.0% | 42.5% | 49.4% | 67% | 72% |
こちらの理由はちょっとわかりませんが、キャリアを重ねる馬ほど成績が悪い結果になっています。
前走では大敗したけど、これまでの内容から力はあるだろうと判断されたものの、実はすでに燃え尽きていたという馬が多いのかもしれませんね。
ただ、芝ではそのようなことはないので、ちょっと苦しいこじつけかも。
血統
血統は馬の適性を見抜くのに役立ちます。
例えば、芝でデビューして勝ち馬と接戦を演じ、3着以下を大きく引き離した馬が2戦目にダート短距離へ出走したとします。
その馬の血統は父ディープインパクト・母父トニービンという芝の主流血統。(実際こんな血統で2戦目にダートは走りませんが)
ディープインパクト産駒は、ダートを走る才能がほとんどありません。そのため、芝で高いパフォーマンスを発揮しても、それがダートでは裏目に出る可能性が高いのです。とくに内枠に入ったときは危ないですね。
ディープインパクトに限らず、基本的には芝で活躍馬を出している種牡馬の産駒がダートへ出走して人気になっている場合は、過信しないほうが身のためです。
ただ、母系がダート血統で母系が強く出ている場合は、父が芝血統でもダートで走ることもあるため、兄弟も含めてチェックするとより高い精度で判別できるでしょう。
また、ディープインパクトをはじめとした良血馬は、過剰人気になりやすい傾向があります。
新馬戦で人気した良血馬は凡走しても次走で人気になりやすいですが、2戦目も案外なことも多いので、血統に騙されないようにしましょう。
前走が恵まれた馬
競馬で恵まれやすいのは、逃げ・先行馬です。
恵まれるというより、ストレスなく自分のペースで走れることが大きいですね。前崩れになる厳しいペースでも、逃げた馬だけは粘りきるシーンもよく見られます。
そのため、前崩れで残ったから強いという可能性もあれば、気分よく走れたから残っただけという可能性もあります。
厳しいペースではなく楽なペースで前残り決着だった場合、展開に恵まれた可能性が大きくなるので、次走でパフォーマンスを落とす可能性が上がります。
とくに、逃げて好走した馬は要注意。
前走逃げて1着だった1番人気は、回収率が単複ともに平均を大幅に下回る結果となっています。なお、これが1番人気以外となると、その成績は目も当てられない悲惨なものになります。
他にも、前走人気以上に好走した馬も危険なパターンになりやすいです。
人気以上に好走した馬も展開に恵まれた可能性が高いため、続けて恵まれるとは限らないからですね。さらに、前走好走したことで、その反動が出やすいことも考えられます。
もちろん、恵まれれば好走できる力はあるということなので、人気がなければ狙うのは面白いですが、人気になっていれば注意したほうが良いでしょう。
恵まれた馬というのはVTRで確認しないとわからないので、探すのには苦労します。しかし、そのぶん他の人が見落としている可能性もありますから、労力をかけたぶんだけ勝てる可能性は上がると言えるでしょう。
競馬で勝てる金額はいくらくらい?
1番人気が飛ぶレースを選んで儲けるぞ!と意気込むのはいいですが、現実的に競馬で勝てる金額というのはいくらくらいなのかご存知でしょうか?
いくら勝てるかは賭ける金額によって違いますが、大多数の人はそこまでお金を注ぎ込めるわけではないと思います。
競馬で1億円以上を稼いだことで有名な卍氏は、回収率でいえば106%ほどだったらしいです。
意外とたいしたことないな…という数字ですが、周りに回収率106%で1億円も稼いだという話は聞きませんよね。(106%でも難しいですから)
もうお気付きかもしれませんが、卍氏が1億もの利益を上げられたのは、購入する馬券の金額が莫大なものだったからです。
では、僕のような庶民が同じ106%の回収率で稼げる金額は、果たしてどれくらいなのでしょうか?
回収率106%の現実
僕は1レースに約1,500円、1日で3~5Rほど買うことが多いです。
そんな僕が回収率106%を達成したとき、稼げる金額はいくらになるのか。分かりやすくするため、単勝1,500円を1日4R購入するという条件にします。
この場合、1レースにつき90円の利益が出る計算になります。それを1日4レース・土日で8レース・ひと月では32レース・1年間だと384レース購入。つまり、ひと月だと2,880円、1年間では34,560円ほど稼げることになります。
す、少ねぇ!!
年間で購入する馬券代は576,000円。実際、回収率106%を達成できるか分からないことを考えると、リスクとリターンが見合っているかどうか難しいですね。
これだけでも、競馬で稼ぐことは相当難しいことが分かるかと思います。
ちなみに、1R1,500円の投資額で年間1億稼ごうと思えば、回収率は17,360%が必要になる計算です。圧倒的不可能ッ!
まとめ
どれだけ優れた予想をしても、1番人気が消えるレースを全て見極めることは不可能です。しかし、35%は消える1番人気をそれ以上に消せることができれば、馬券収支が大きく改善される可能性は高いでしょう。
理想は1番人気が消えるレースを狙い撃ちすることですが、1番人気は堅そうで2.3番人気は怪しいといったレースでもチャンスは十分。
危険な人気馬と激走しそうな穴馬、どちらも見抜ける予想力を磨き、競馬で勝つことを目指しましょう!

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