docomo・au・SoftBankのキャリアから20GBの低価格プランが出たのは記憶に新しいですが、いやいや20GBも要らないっすよ!という人も多いかと思います。
そんな人にとっては低価格プランでも割高と言えるし、スマホ代はもっと安く抑えることも可能。その方法が、MVNOと呼ばれる格安SIMを提供する会社で契約することです。
格安という響きが安かろう悪かろうを連想させますが、それは大きな勘違い。スマホ代は知らないと損することが多すぎるので、契約するかどうかは別として格安SIMについて知っておくことは重要かと思います。
格安SIMとは
格安SIMはMVNOと呼ばれる通信事業者が提供するSIMカードで、低容量&低価格のプランが契約できます。
例えばIIJmioという会社なら月2GBで858円、4GBで1,078円、15GBでも1,848円などの料金プランが用意されています。
家にWi-Fiがあったり、出先ではあまり使わなかったりという場合なら、4GBもあれば事足りるケースもあるでしょう。それならばスマホ代は約1,000円だけで済むことになります。
MVNOによってGBの区切りは様々ですが、料金的には似たり寄ったりになるので、選ぶならそのときにお得なキャンペーンが行われているかなどを考慮するとお得に使えます。
格安SIMが敬遠される理由
僕の知り合いに格安SIMの印象を聞いてみたところ、やはり料金が安すぎることが逆に胡散臭さを感じるということでした。Y!mobileにしても、それよりはsoftbankのほうが知名度があって安心感がある…
要は三大キャリアはブランド力があるので高くても仕方ないと考えているわけですね。おそらく、格安SIMを敬遠している人のほとんどは同じイメージを持っているのではないでしょうか。
だがしかし!!
それは完全に思い込みであり、資本主義社会の犠牲者となっているのが現実です。もちろん、キャリアで契約するのが絶対にダメというわけではありません。
人によってはキャリアのほうが都合がいいケースもありますし、一概に格安SIMがいいわけじゃない。でも、ほとんどの人にとっては格安SIMで十分です。
キャリアと格安の違いを理解してキャリアを契約しているなら問題ありませんが、違いを知らないまま惰性でキャリアと契約している方はしっかり考えてみることをお勧めします。
格安SIMはなぜ安いのか?
格安SIMで契約している人の通信費は平均2,000~3,000円と言われています。キャリアだと7,000円前後なので、半額以下で済むのはまさに格安。
しかし、実際にはキャリアの料金が高すぎるだけなのです。格安SIMは格安ではなく、この辺りが適正料金と言ったほうが正確でしょう。つまり、格安SIMではなく適正価格SIMである!(語呂が悪い)
そして格安SIMが安い大きな理由は、通信に必要な回線をキャリアからレンタルしているから。それによって、莫大な費用がかかると言われる設備投資が不要になり、価格に反映されています。
また、MVNOは実店舗が少なく手続きは基本的にネットで行います。すると人件費も削減できることになり、それも安くできる要因ですね。
以上の二点が料金を安くできる主な理由であり、決して商品の質やサービスが手抜きだから安いというわけではないことを理解しておきましょう。
電波は問題なし
MVNOはキャリアの通信回線を借りて提供しているので、田舎だと電波が届かないなんてことはありません。docomoなどが使える場所なら、格安SIMでも同じように使えるということです。
ただし、借りている回線を契約者でシェアすることになるので、一斉にネットを使うと回線が混み合って速度が遅くなるといったデメリットはあります。
とはいえ、混み合うのは昼時や仕事終わりの時間帯など限られることも多く、実際に使って不便を感じることはなかったです。
格安SIMのメリット・デメリット
格安SIMのメリットは言わずもがな、月額料金が安くなることです。
今やスマホは生活に欠かせないものとなっていますが、果たしてその機能を使いこなし毎月何千円もの支払いに見合う使い方をしている人はどれだけいるでしょうか?
ぶっちゃけ僕なんてろくに使いこなせてないし、以前はそれに7,000円前後も支払っていたなんて、今考えると恐ろしい無駄遣いですよ。
格安SIMのデメリットですが、先程も言ったように限られた回線をシェアするので、通信速度はキャリアに劣ります。
さらに、MVNOではキャリアで使用していたメールアドレスは使えなくなるので、GmailなどのフリーメールもしくはMVNOが提供するメールを使用することになります。
あとは基本的に手続き等を自分で行う必要があるということですね。
格安SIMを利用するには、申し込みをして届いたSIMカードを差し替える必要があります。手順は書類等の説明書きがあるので難しいものではなく、一度やれば問題ないのがおわかりになると思います。
端末をそのまま使うなら電話帳などのデータは残りますが、新しい端末を購入するならそれらのデータ移行をしなければなりません。
それも今ではGoogleアカウントやiCloudを使えばあっという間なので、不安を感じる必要はありません。

なお、大抵のスマホは使用できますが、機種によっては対応していない可能性もあるので、乗り換える前に各社の動作確認済端末をチェックしておく必要があります。
通話に関しては、MVNOによってはオプションでかけ放題を用意しています。ただ、完全かけ放題ではなく「最初の10分(5分)だけならかけ放題」といったサービスになります。
基本的な通話料は20円/30秒、専用アプリから発信すれば10円/30秒となるところも多いですが、頻繁に通話をする方は割高になってしまう可能性があることは覚えておきましょう。
細かい注意点としては、基本的にLINEのID検索ができないということでしょうか。もちろんQRコードの読み取りなどはできるので、これは大した問題ではないと思います。
デメリットのほうが多く感じますが、実際には料金が安いというメリットが大きいので、スマホ代が高いと感じている人は乗り換えを検討してみることをお勧めします。
使用回線に注意
MVNOはキャリアから回線を借りているわけですが、キャリアで購入した端末にはそのキャリアの回線しか使えないようになる「SIMロック」がされている可能性があります。
SIMロックされている状態だと、例えばdocomoで購入した端末をMVNOのau回線で使用することができません。
この場合、docomoの回線を使用できるMVNOを選ぶか、SIMロックを解除しなければなりません。SIMロックを解除すれば、どの回線でも利用できるようになります。
SIMロック解除の仕方はキャリアによって多少異なりますが、手続き自体は簡単です。
また、MVNOの多くはdocomo回線・au回線が利用できます。SoftBank回線だけ利用できないことが多いので、SoftBankで購入した端末はSIMロック解除が必要になる可能性が高いですね。
まとめ
格安SIMは名称の響きから品質が悪そうなイメージを持たれがちですが、決してそんなことはありません。
「よくわからないから」という理由でキャリアに5,000円以上を支払っているなら、まずは格安SIMについて理解を深めたほうがいいでしょう。
格安SIMにしている人も増えてきており、それは格安SIMでも問題なく使えるという証拠でもあります。
キャリアから格安SIMにすれば月5,000円ほど安くなる可能性も十分。年間だと60,000円の差です。それが今後も積み重なるとなれば、その差は凄まじいものになりますね。
何事も見聞きするより実際に行動するほうが理解も早まるし、この記事を見て何か感じることがあればすぐにでも行動してみてはいかがでしょうか。

それでもキャリアで契約したいなら
どれだけ格安SIMでも大丈夫と言われても、やはりキャリアのブランド力を信用したいという方も一定数おられるでしょう。
そんな場合は、キャリアでも2021年から新たに低価格プランが登場しているので、そちらを検討するのがいいかと思います。
docomoは「ahamo」、auは「povo」、softbankは「LINEMO」という名称となっていて、auのpovoは自由度が高い契約体系になっていますが、複雑なのでよく考えて契約する必要がありそうです。
ahomoは単純に20GB+5分以内の通話かけ放題で2,970円(税込)。LINEMOは3GBが990円・20GBが2,728円ですが、かけ放題はオプションとなっています。
要は、20GBほど必要でかけ放題も欲しいならahamo、かけ放題不要ならLINEMO、3GBで十分ならLINEMOを選べばいいということですね。
20GBで約3,000円ならキャリアで契約したいという方でも通信費の削減には貢献してくれるのではないでしょうか。
デメリットとしては、これらのプランは基本的にオンラインでの申込・サポートしか受け付けていないため、店舗でのサポートが受けられないということです。つまり、人件費を極力カットした結果ということ。
また、最初はキャリアメールの使用ができませんでしたが、今では使用できるようです。ただし、それには月額料金が必要となってくるので、もうキャリアメールはほとんど使っていないというなら、これを機にフリーメール(Gmaiなど)をメインにしておきましょう。
auのpovoはせっかく低価格プランを用意したのに、今までのように料金体系が直感的にわかりづらいのがダメですね。いつになればシンプルかつ低価格というのが求められていることに気付くのか。
通信費の削減を考えればキャリアよりMVNOが優勢ですが、考え方は人それぞれなのでどちらを選んでもいいでしょう。ただ、キャリアで今のまま高い料金を支払い続けるのは考えものですよ。
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