【日本の不況は人災か!?】選挙に興味がない人でも知っておきたい事実

政治

僕は今までほとんど選挙に行ったことがありません。今の政治家が頼りないと思っていても、じゃあ他の誰に投票すればいいねん?誰に投票しても何か変わる気がせんわ…って感じで、投票したいと思える人がいないことが大きな理由です。

僕は独身で子供もいません。基本的に高齢者や子育て世帯に向けた政策を掲げる候補者ばかりなので、誰が当選しても僕の生活にそれほど影響があるとも思えませんからね。そりゃあ僕だって自分にメリットのある政策を掲げる人がいれば、その人に投票しようかなという気持ちはありますよ。現状はそうじゃないから選挙に行く意味がねぇって思ってるだけです。

選挙に行かない人の中には、僕と似たようなことを考えている人も多いかと思います。今回はどのような政策を掲げるかどうかよりも、もっと重要なポイントになりそうな事実があったので、それについてお話していきます。この事実を知れば、僕と同じような考えの人でも選挙に行きたくなる可能性が高いんじゃないかなと思います。

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日本が財政破綻することはない

まず、現状の日本は世界最大の借金国であり、その総額は1,000兆円以上とされています。国民一人あたりに換算すると900万円近くもあるとかないとか。結果、政府は財源を確保するために無駄な支出を減らしたり、消費税増税もやむなしということですね。

だがしかし!この話が嘘だとしたらどう思いますか?

確かに一般的には借金が多いなら支出を減らし、収入を増やすためにどうにか奔走するのが当たり前に思えます。だからこそ収入が増えない時代でも消費税増税を仕方なく受け入れると考える人もいるでしょう。

でもね、日本はどれだけ借金が増えても、理論上は財政破綻することがない(らしい)んですよ。ある特定の条件を満たす国は、どれだけ借金が増えても財政破綻をすることがないという理論があり、日本はその条件を満たしているというのです。

聞いたことあるかもしれませんが、これは現代貨幣理論(MMT)と呼ばれるもの(の一部)です。MMTはこれまでの主流経済学からすれば異端と呼べる存在ですが、近年アメリカでMMTについての議論が激しく交わされるようになっているとか。

一方、日本は頭でっかちが多いので、主流経済学派は頭ごなしにMMTは馬鹿げている!と、まともに議論ができる人がいません。また、その批判の多くはMMTをたいして理解せず、表面的なところだけを抜き出して批判しているのです。だから日本はダメなんだよ。

では、MMTについて簡単に説明していきます。ちなみに、日本が財政破綻しないという事実は、あの財務省が認めていることでもあります。

現代貨幣理論(MMT)とは

MMTを推奨する中野剛志という方のお話を引用します。

誤解を恐れずに、MMTを最も手短に説明するとこうなります。日英米のように自国通貨を発行できる政府(中央政府+中央銀行)の自国通貨建ての国債はデフォルトしないので、変動相場制のもとでは、政府はいくらでも好きなだけ財政支出をすることができる。

財源の心配をする必要はない、と。経済学の世界では、よく「フリーランチはない」と言われますが、国家財政に関しては「フリーランチはある」んです。自国通貨発行権をもつ政府は、レストランに入っていくらでもランチを注文することができる。カネの心配は無用。ただし、レストランの供給能力を超えて注文することはできませんけどね。

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これはMMTの一部分なのですが、要は日本は国債を発行して財政赤字が拡大してもデフォルトしないので、もっと政府はお金を出せということです。ただし、いくらでも出せばいいというものではなく、インフレが過熱しすぎない程度にしましょうと。

これが自国通貨を発行できない国だったり、外貨建ての国債が多い国では通用しません。前者はギリシャ、後者はアルゼンチンが該当し、デフォルトしない条件を満たしていなかったのです。

借金が増えても大丈夫なんて、一般的には考えにくいですよね。しかし、そもそも政府と企業・家庭の家計を一緒に考えることが間違いなんです。なぜなら、企業・家庭は通貨を発行できませんが、政府は通貨を発行できるから。乱暴な言い方をすると、借金が増えたらお金を発行して返済すればいい…ということになります。

MMT否定派は、「いくらでも好きなだけ財政出動(国債発行)できる」という部分だけを切り取って批判する人が多いですが、MMTは無責任にお金を発行しても良いというものではありません。政府は、社会・経済が良くなるような適切な内容・範囲で使うべきと考えるものなんです。

お金は借金によって生み出される

現在、貨幣として流通しているものには「現金通貨」と「銀行預金」があります。銀行預金そのものは実態のない単なる数字ですが、給料の受け取りや貯蓄など、貨幣として実際に機能していますよね。そして、銀行預金は貨幣の約8割を占めると言われています。現金として出回っているのは2割しかないんですね。

ところで、日本のお札は日本銀行がつくっていますが、銀行預金はどのようにしてつくられているのかご存知ですか?

僕たちがお金を預けることで銀行預金が増えるのですから、僕たちが預金をつくり出していると考えるのが普通かなと思います。が、仮に1万円を預けたら預金は1万円増えますが、代わりに手元の現金が1万円なくなるので、これをつくり出したと呼ぶのはどうなのか?

実は、銀行預金をつくり出しているのは銀行です。銀行は、なんと銀行預金を「無」からつくり出すことができる権限があるのです。何言ってんのコイツ?とか思わない。

僕たちがお金を借りようとしたとき、銀行は僕たちが預けた現金から貸し出しを行うのではなく、貸し出しを行うことで銀行預金をつくり出しています。

たとえば、ある銀行が、借り手のA社の預金口座に1000万円を振り込む場合、それは銀行が保有する1000万円の現金をA社に渡すのではありません。単に、A社の預金口座に1000万円と記帳するだけなのです。そして、この融資されて通帳に記入された1000万円という預金通貨は、A社が返済すると消滅するわけです。

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こういった方法は、「信用創造」と呼ばれます。

なんとも不思議な話に聞こえますが、これは実際に金融機関に勤めている人からすれば常識だそう。実は、銀行はいくらでもお金をつくり出すことができる錬金術師だったのです。が、さすがに銀行が好き放題に預金をつくり出せるわけではなく、借り手に返済能力がなければ信用創造できません。まぁこれは当然っちゃ当然ですね。

ここでポイントになるのは、A社が1,000万円を借りたとき、銀行にとって1,000万円は負債になるということです。

なぜ貸し出したお金が負債になるのか。それは、もしA社が借り入れをした後に1,000万円を引き出そうとした場合、銀行は1,000万円の現金を用意しなければなりません。イコール、銀行はA社に対して1,000万円を支払う「負債」を負うことになり、貨幣として市中に流通するのは銀行の負債ということになります。

そしてA社が1,000万円を返済した場合のバランスシートはこうなります。

銀行の貸し出しによって預金が生まれ、借り手が返済することで預金は消滅したということですね。信用創造によって生み出されたお金は、返済によってこの世から消え去るのです。やっぱり不思議…お金は一定の量があって、それが世の中でグルグル回っているイメージでしたからね。でも、この信用創造が実際のお金の仕組みであることは事実なんです。

そして、この仕組みは銀行と政府の間でもそのまま当てはまります。

誰かの赤字は誰かの黒字

僕が友達にお金をあげると、僕は赤字になり友達は黒字になりますよね。これは政府と国民の間でも同じことが言えます。つまり、政府の赤字は国民の黒字、国民の赤字は政府の黒字ということ。

政府が国債を発行して財政支出をすることで、財政支出額と同じだけ民間の預金が増えるのです。逆に、政府が支出を引き締めることは、民間からお金を吸い上げることになります。ここで問題になるのが、政府はプライマリーバランス(PB)の黒字化を目指しているということ。

PBとは簡単に言うと国や自治体の家計簿みたいなもので、2021年度は収入63兆円に対して支出が83.4兆円で、23.4兆円の赤字となっています。これをもって政府の赤字が膨らむ一方になり、このままでは財政破綻してしまう!という声が挙がっているわけですね。

それを解消するためにPBを黒字にしなければならないと…

しかし、政府の黒字化は民間の赤字化を意味します。そして現在の政府が行っている政策は緊縮財政、つまり政府は支出を引き締め、増税してPBの黒字化を目指そうというもの。言い換えると、国民赤字大作戦を実行しようとしているのです。っていうか、実行しているんです。

現在、日本の財政赤字は約1,200兆円、GDP比にして220%にまで膨れ上がっており、財政破綻論者が騒いでいるわけですが、彼らは以前、政府の累積債務がGDPと同じ水準にまで達すれば破綻すると言っていたそうです。

それがGDPと同じ水準になっても破綻はせず、すると今度は800兆円になったら…1,000兆円になったら…と言い続けています。ところが、現状1,200兆円、GDP比にして220%の財政赤字を抱えても日本は財政破綻していませんよね。そろそろ財政破綻論者は「1,500兆円になれば破綻する!」とでも言い出すのではないでしょうか。

財務省が日本の財政破綻はないと言っているにもかかわらず、なぜか起こり得ない財政破綻を回避しようとPBの黒字化を目指そうとした結果が、消費税増税などで国民の消費を抑え付け、更なる景気悪化を招いているのです。これは…もはや人災ではないか?!

財政出動で不況対策

2020年のコロナ騒動によって、日本だけでなく世界中で景気の悪化が起こりました。しかし、G7各国で景気がどれくらい回復したかというデータを見ると、驚くべき結果が現れています。

以下は、2020年のGDP実質成長率。新型コロナ第一波で落ち込んだ経済(4-6月期)が、夏(7-9月期)までにどうなったかを表すものです。

4-6月期7-9月期回復率
イギリス-18.8%16.0%85.0%
フランス-13.8%18.7%135.0%
イタリア-13.0%15.9%122.0%
カナダ-11.3%8.9%78.0%
ドイツ-9.8%8.5%87.0%
アメリカ-9.0%7.5%83.0%
日本-8.3%5.3%64.0%

日本は第一波の時点ではなぜか被害が少なく、経済的な落ち込みはもっとも小さかったのですが、その後もっとも回復できなかったのも日本だったのです。その理由は、日本と他国の不況対策にあります。

アメリカやEU各国、さらには途上国の多くが消費減税を行い、約8割の所得損失を補填するなど大規模な対策を取っています。他国では4月5月から減税を始めていたにもかかわらず、その頃日本では麻生太郎氏が「PBの黒字化を目指しちゃうぞ!」と言っていたそう。

PBの黒字化を目指すということはつまり、政府の赤字を増やすことはできないということ。そうすると、当然ながら10万円を何度も配るなんてことができなくなるわけです。その代わり、へんてこりんなマスクは届きましたけどね。

政府がPBを守ろうとするがゆえに、経済は回復しない、病床の確保もままならない。病床が増えないので感染者が少し増えるだけで医療崩壊が叫ばれ、緊急事態宣言によってさらに経済が冷え込む。完全に悪循環でしかありませんね。おかげで緊急事態宣言はもはや日常事態宣言と化しています。

これらの元凶はすべて、PBを黒字化しようとする謎の理論です。黒字化のために出す金を絞って緊縮すればするほど、消費税を増税すればするほど経済は回復とは真逆の方向に進んでいくのです。

財政赤字が増えるのは正常

日本と同じく財政破綻することはないとされるのは、アメリカとイギリスです。一般的に借金が増えるのは良くない、借りたものは返すものというのが常識ですが、一般家計と政府の借金を同じに考えることが間違っているとのことです。

アメリカもイギリスも、日本と同じように政府の借金総額は増え続けているのが現実です。画像では米英のグラフ右端の年代が2000年以前までとなっていますが、2021年のアメリカの債務残高は3,000兆円ほど。グラフの右端では約10兆ドルなので、そこから約3倍になっていますね。

かれこれ数百年の間、3か国ともに借金が右肩上がりに増加=財政赤字の連続でした。しかし、イギリスは以前の覇権国、アメリカは現在の覇権国、日本は数十年前までアメリカに次ぐ大国であり、いずれも潰れかかったことがない…というのが事実なんです。

なぜ潰れることがないのか。それは日米英の3国はいずれも貨幣をつくり出すことができるから…ということですね。財政赤字が膨らめば潰れるというなら、赤字が増え続けているこれまでの間に、とっくに潰れているのではないでしょうか。

これらのことから、PBの黒字化を目指すという政府の目標には、何ら正当性がないと僕は思います。むしろ、それが経済回復への足枷になっているとしか思えない。政府が行っている政策は、経済を回復させるどころか悪化させるためのものなんです。

まとめ

MMTはこれまでの主流経済学者に言わせると常識外の異端だそうです。しかし、かつて天動説が常識だと考えられていたように、現在の常識が必ずしも正しいとは限りません。

ましてや、経済学は未だに正解が分からないとされているものなので、もっと議論をする必要がある問題ではないでしょうか。主流経済学者のように一方的にMMTを非難・否定するのは自分の考えに自信がない表れでは…とも思ってしまいます。

僕自身、この問題については最近になって知ることになったので、まだ上手くまとめて人に話せるレベルまで理解できていないのが正直なところです。しかし、説明はできなくても自分の中では腑に落ちる点が多く、様々なデータから現在の緊縮財政よりも反緊縮を唱える方の意見を支持したい。

MMT否定派には財政出動するとインフレが止まらなくなる!という声が多いですが、この数十年間にそんな兆候はまったく見られていないですよね。政府の借金は増えているのに。つまり、まだまだ供給する量が足りていないってことじゃないの?

現状の日本が行っている緊縮財政は、インフレを抑制するためには正しい方法だそうです。おかげで、目標としているインフレ率2%にはいつまで経っても届かない我が国。そりゃあインフレを抑制する方法を取っているんだからそうなるわな。

デフレが続く今、政府がやるべきは反緊縮財政でお金を国民に供給すること。これが本当に正しいのかどうかはやってみないと分からないです。でも、今のやり方で20年以上もろくな結果が出ていない以上、今のやり方は適切ではないと考えたほうが合理的じゃないでしょうか。

最後に、世界に取り残されていく日本の悲しい現実を示すグラフを添えて締めさせていただきます。

ニッポン、やべーよやべーよ!!

次の選挙では「反緊縮財政」を掲げる人に投票だー!

反緊縮について分かりやすく書かれている書籍です。

YoutubeでもMMTについて分かりやすく説明されている動画も多いので、ぜひご覧になってください。

【原口一博×三橋貴明】日本の未来を創る勉強会に緊急登壇!~緊縮財政を転換せよ!
「日本の未来を考える勉強会」ーMMTポリティクス〜現代貨幣理論と日本経済〜ー令和元年5月17日 講師:経世論研究所 所長 三橋 貴明氏

なお、この方が仰っている内容は非常に説得力がありますが、100%正しいと鵜呑みにはせず、自分で様々な情報を集めてしっかり考えていただくようお願いします。

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